同じ先進国であっても、ところ変われば文化が違うように、離乳食事情も違います。
生まれてからずっとおっぱい、ミルクのみを飲んできた赤ちゃんが初めて口にする離乳食。
その捉え方をとっても、各国の違いが出てきます。
今回はグルメを育てるフランスの離乳食事情についてご紹介します。
「離乳」というより「食の多様化」
おっぱいやミルク(=乳)から離れ、それ以外の食べ物や固形食に慣れて食べられるようになるまでの移行期(=離乳期)に適した食べ物という意味を表すのが離乳食です。
フランスでは、離乳食を表現する言葉は「diversification alimentaire(食の多様化)」といいます。「離乳食によって栄養を多様化させていく」という意味合いです。
日本語で表す「離乳食」と、かなりニュアンスが変わります。
というのも、フランスでは乳離れするというニュアンスよりも、母乳・ミルク以外の食事により必要な栄養を補うととも、新しい味覚と食感を発見させることを目的としてます。もしかしたら、「食の多様化」という表現・概念が、グルメの国フランスをつくり上げたひとつの理由なのかもしれませんね。
最初は野菜から!
離乳食は大体5〜6ケ月から、早い子だと4ケ月からスタートします。
日本だと米を柔らかくしてつぶしたおかゆから離乳食をスタートさせますが、フランスではまず野菜からスタートします。
しかも野菜は、日本で一般的に子どもが嫌いとしているようなニンジン、ホウレンソウやズッキーニ、白ネギやインゲン豆から始めます。調理方法はピュレにしてあげます。皮をむいた野菜を水を加えて煮込んで、ミキサーですりつぶしてピュレ状にしてあげます。塩などの味付けは加えません。野菜の離乳食に慣れてきたら、2週間後ぐらいにはフルーツを与えます。フルーツは、洋梨やりんご、桃やバナナ、アプリコットをあげます。調理方法は、砂糖などを加えずに煮込んで火を通し、ミキサーやすり鉢等で柔らかくして、コンポートにして食べさせます。
フランスでは、お米は消化に悪いとされていて、離乳食初期には推奨されません。きっと西洋人と日本人の胃袋は働きが違うんでしょうね。ちなみに、筆者がフランスの産院で授乳の指導を受けた際も、お米を食べると母乳の出が悪くなると言われました。日本で乳製品を食べると母乳の出が悪くなると言われますが、ところ変われば食材の働きも変わるようです。
食材は混ぜない
一つ一つの食材の味を感じさせるために、そしてアレルギーがないか確かめるために、フランスの離乳食初期では食材を混ぜることは推奨されてません。例えば、はじめにニンジンをあげると決めたら、それを2〜3日間毎日あげてから、次の食材を与えます。
既製品を買うことに罪悪感なし
「離乳食はぜひ、手づくりで!」って思っている日本のママ、多いと思います。私も離乳食は手づくりで作るもんだと思ってたのですが、フランスではそんな常識や固定観念はありません。フランスの小児科医の先生から、離乳食スタートのGOサインが出た時に聞かれた質問が、「離乳食は手づくりで用意しますか?買いますか?」でした。そもそも先生たちも、ママやパパの生活スタイルに合わせて、作っても良いし、既製品を買ってもいいというスタンスです。「手間をかけないのは愛情じゃない」「既製品を使うのはサボりだ」といった概念はありません。
スーパーには5〜6ケ月から食べられる既製品の離乳食もたくさん揃っていて、オーガニックのものも豊富に揃っています。働いているママも多いし、ただでさえ大変な子育てなので、既製品を買ってあげることに罪悪感を感じる文化はフランスではありません。
最後に
いかがでしたか?
ところかわれば離乳食事情も変わる。
手作り離乳食に疲れたら、既製品を買って少し手抜きをしてみることも大切かもしれませんね。
ではまた〜!
Salut !!
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