「母乳が一番」一人一人違うママに正しさを押し付けない

日本では今年7月に、”インターネットで販売されている「新鮮な母乳」をうたった商品が偽物だったことがわかった”というニュースが話題を呼びましたね。

7月3日付の毎日新聞の記事によると、販売されている商品は少量の母乳に粉ミルクと水を加えた可能性が高く、含まれる細菌量は最大1000倍だったという。この報道にネットからは、「女性を母乳信仰に追い詰める風潮がこんなビジネスを生んだ」といった声があがっている。

毎日新聞は、購入した母親の「息子に謝りたい」という声も掲載。搾ってから4カ月後の冷凍母乳1パック(50ミリリットル)を5000円で購入した女性は、「母乳にこだわる母親の悩みにつけ込んだ取引で、まるで悪質な詐欺」と述べたという。

女性は、「1歳まで母乳以外を与えてはいけない」というネット上の誤った情報を読み、母乳で子育てするのは当然と思い込んでいた。自身の母乳が出ないことについても「まるで母乳ノイローゼのようだった」と話した。

http://www.huffingtonpost.jp/2015/07/03/breast-milk-myth_n_7719702.html

そんなビジネスよく考えたもんだな〜と思いますが、いざ子どもを授かるとこのお母さんの気持ちも分からなくもない。

というのも、可愛い我が子のためなら、その子のために最善をつくしたいと思う真心は誰にでもあると思う。

まして、初めての子育てで右も左も分からない状況で、「母乳以外を与えてはいけない」なんて言われたら、正しい判断ができなくて信じちゃう可能性大。

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自分がやってみて上手くいったことを「正しい」こととして他人に押し付けない

人間って誰しも、自分が実践して成功したことって、善意で誰かに教えてあげたくなることってあると思うんです。

少しでもその人のタメになったらと思って。

でも、それが大多数の意見になって勢力を持つと、たとえそれが本当は間違っていることでも、「絶対そうしなきゃいけない」という「押しつけ」になって、世に出回ってしまってることって意外と沢山あると思うんです。

特に出産や子育てにおいて、日本にはこの「押しつけ」が多いような気がします。

 

私がフランスで出産・子育てして良かったな〜と思うのは、多種多様な異なる価値観に触れられること。

肌の色も違えば宗教も違う多種多様な人種で溢れるフランスでは、出産・子育てに関しても色んな考え方があります。

もちろん、これが一番良いんじゃないかっていう王道もあるけど、それがあたかも絶対という風になっていることはまずありません。

「私はこうしたいから」という意見を持っていれば、それがあまりにも的外れだったり危険でない限り、認められ尊重されます。

母乳育児に関しても、私の回りのフランスの助産師さんや小児科医に「赤ちゃんにとって母乳と粉ミルク、どちらが良いですか?」って聞いたら、

「お母さんにとって良いのを選ぶことが、赤ちゃんにとってのベストになるのよ」と、どの人にも言われました。

中には「たしかに母乳の方が良いに越したことはないけど」と前置きする人もいましたが、押し付ける人はいませんでした。

「今はミルクも進化して、ほぼ変わらない栄養素をあげることができるのよ。」と。

 

もちろん、フランスの知り合いや親戚で中には、「絶対母乳が楽よ〜、いいわよ〜」とオススメしてくる人はいますが、「ママにとってベストな方を選択するのが一番」と言われていたので、母乳がダメだったら「ミルクでも良い」と思えて、とても楽な気持ちになりました。

特に、乳腺炎になって40℃近く熱が出て、胸が赤くなり激痛で半分死にかけた時は、本気で母乳育児を断念しようかと思いました。(参考:

フランスで乳腺炎!高熱にうなされながらの育児にてんてこ舞い」)

私の場合、産後すぐの母乳の出が悪かったのと、乳腺炎になったことを除けば、母乳で問題なく育てられているので恵まれていますが、

色々な理由で母乳をあげられない、少ししかあげられないというママさんは沢山いると思います。

そのことで罪悪感を持つお母さんがいるけれど、そんな感情持つ必要ないです。

かえって赤ちゃんに悪影響ですよ。

ママにとって良いことが、結果赤ちゃんにも良いことになりうるんですから。

母乳が思うように出なくても、赤ちゃんが無事に生まれてくれて、存在してくれてるだけでも、恵まれてますよ。

世の中に赤ちゃんを授かりたくても授かれない女性が沢山いるんですから。

 

この間、超美人なフレンチマダムとお話したら、「私は一人目母乳だったけど、二人目以降はミルクだったわ」って言ってました。

理由はなぜかっていうと、「だって母乳だと、どれぐらい飲んでるか分からないじゃない」と。

ほほ〜、そういう理由もアリなのか!

 

ということで、悩むことが多い出産・育児に関しては特に、色んな価値観に触れてみて下さいね〜。

私も出来る限り、知る限り、フランスの情報を色々発信していきます。

ではまた☆

Salut !!

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ABOUTこの記事をかいた人

フランスのアルプス(ローヌ・アルプ)地方在住のママライター・翻訳者。 「パリもイイけど、フランスの地方はもっとイイ」ということを発信すべく、フランス人旦那と3人の息子(5歳/3歳/0歳))とのフランスのアルプスでの日常をブログで綴ってます。