[パリのリアルな日常がのぞけるオススメ本]『それでも暮らし続けたいパリ』松本 百合子

山のように出版されているパリ関連本。

その中には、もう「パリ最高!」とでも言わんばかりの虚飾したようなものが多かったりするんですよね。

リアルなパリ生活を知れるのって、なかなかなかったり。

当たり外れがかなりあるんですよね。

その中でも最近読んで面白かったのがこちら↓

『それでも暮らし続けたいパリ』 松本 百合子

日本のテレビ番組「世界の日本人妻は見た!」にも出演してらっしゃったパリ在住の松本百合子さんの著書。

松本百合子さんは、パリと銀座にお店を構えるミシュランの二つ星レストラン「ドミニク・ブシェ」のシェフ、ドミニク・ブシェさんのパートナーでもいらっしゃる翻訳家。

翻訳者であるだけあって、人を惹きつけどんどん読ませるような文体。

やっぱりプロは違いますね。

フランス語がたいして上手くなっていないのに日本語が危うくなっている私に、喝をいれてくれるような日本が目白押しでしたよ。

あ〜、フランス語もだけど、日本語も勉強しよ…。

不便で危険でストレスフルだけど住み続けたいパリ

テロを境に変わりつつあるパリ。

それでも変わらないパリ。

そこに住む人たちの日常が垣間みれる内容。

本当に豊かな日常がここにある――。
コンビニはない! 街は暗い! 路上には犬のウンチもちらほら……。
生活するのには何かと不便で、面倒。そして、おおざっぱなフランス人。
テロも起こるなど、危険もいっぱい!
それでも引き寄せられる、住み続けたいと思わせるフランスならではの魅力を15年以上もパリに暮らす著者が伝えてくれます。

1章 古くて懐かしい街並みとおおざっぱな下町的人情味
2章 あっさりとは対極の面倒で愛あふれる距離感
3章 「飲む」「食べる」「しゃべる」「休む」すべて、ゆっくり、たっぷり
4章 不便とイライラがちりばめられた、人間的な日常
5章 暗い街にひそむ、美しき光と危ない影
6章 人生はドラマティックな舞台!

パリが美化されすぎてなく、悪いところもまんべんなく網羅されている優れた内容。

中でも個人的に気に入ったのが、

本文中にところどころ出てくるフランス語のチョイス。

  • 「Ça craint サ クラン(やばい)」
  • 「Ça m’est égale サ メ テガル(そんなの気にしない)」
  • 「Je m’en fou ジュ マン フー(どうでもいいわ)」
  • 「Ça me fait chier サ ム フェ シエー(かったるくてやってられないわ)」
  • 「Ça m’énerve ! サ メネルヴ(イライラする)!」

中には気軽に使ってはいけないような感情的な表現がありますが、フランス語会話の本によく出てくる「Comment allez-vous ? コモン タレ ヴー(ご機嫌いかがですか?)」なんかよりよっぽど聞く頻度が高い“リアルなフランス語”が続々登場してきます。

これらの単語を知ってからフランス移住してたらもっと楽だったろうな…(笑)。

笑うことが好きで、メリハリをつけるのが上手で、自己中だけれど、他人にやさしく、和を大事にする。不便で厄介で面倒でイライラさせられることも多いけれど、軟弱だった自分を鍛えてくれる、生きることへの愛を教えてくれるパリと、そこで生活する人たちが純粋に好きでたまらない。だから、まだまだこの街に暮らし続けようと思う。

パリに住んだことがある人も、パリを訪れたことがある人も、パリにまだ行ったことがない人も、パリの魅力が再発見できるオススメの一冊です。

それでも暮らし続けたいパリ

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ではまた〜!
Salut!

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ABOUTこの記事をかいた人

フランスのアルプス(ローヌ・アルプ)地方在住のママライター・翻訳者。 「パリもイイけど、フランスの地方はもっとイイ」ということを発信すべく、フランス人旦那と3人の息子(5歳/3歳/0歳))とのフランスのアルプスでの日常をブログで綴ってます。